「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
桐生の切なげで熱い瞳が、凛をまっすぐに見据えた。

​「……俺はあの時、君を失いかけた恐怖を、一生忘れない。大動脈解離のオペのあの瞬間、もし君の指圧が遅れていたら、もし君が血の海の中で怯えていたら……俺は医者としての誇りも、人生のすべてをも失っていただろう」

​「蒼真さん……」

​「君は俺にとって、単なる恋人でも、オペのパートナーでもない。俺の凍りついていた人生に初めて息吹を与えてくれた、たった1人の奇跡だ。……凛。これからも、ずっと俺の隣にいてくれ」

​その言葉には、かつての「冷徹な天才外科医」の傲慢さは一切なく、ただ1人の愛する女性にすべてを捧げる男の、純粋で深い祈りが込められていた。

​凛の瞳から、ツーと1筋涙がこぼれ落ちた。

​「……はい。私、蒼真さんの隣にいます。ずっと、ずっと一緒です」

​桐生は頷く凛の唇に、優しく、そして永遠を誓うような深いキスを落とした。

緑の木漏れ日の中、2人の影が1つに重なり合って離れなかった。

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