色褪せて、着色して。Ⅸ~クレマチス編~
なんか、もやもやする。
ピアノを弾き終え。
真夜中のコンサートを終え。
窓を力いっぱい閉めた。
何度目かわからない、ため息をついて。
片づけを終えて。
部屋を出て、ダイニングルームに向かうと。
テーブルに明かりが灯っている。
「うん?」
見ると、ソファーにバニラが座っていてぶつぶつと何かを唱えている。
「あれ、バニラ。寝ないの?」
「マヒル様。わたくしはもう侍女をする資格がありません!」
泣きそうな声でバニラが言ったもんだから。
「なんでよ!?」と突っ込んでしまう。
急いで、バニラの横に座る。
「私、何かした? バニラに色んなことやらせているから、嫌になったの?」
「違います。わたくしが側にいながら、あんな小僧に唾を吐かれるだなんて…」
唾を吐かれるより、拳銃を突きつけられたほうがショックだったんですけど…
そんなことを心の中で呟いたが。
流石にバニラは落ち込んでいるのか。
私の心を読み透かすことはなかった。
「唾くらい大丈夫だって。そんなんで私の美しさが減るもんじゃないもの」
「ですが…」
「大丈夫だから。それよりも、お願い。私、バニラが侍女やめるっていうことのほうがショックだから」
そっと、バニラの手を握った。
「…マヒル様。今回は唾でしたが、毒だったらどうされますか?」
「どくう!? 話が飛びすぎじゃない?」
「もしくは、劇薬だったら…? わたくしは恐ろしくて」
「…うーん。あのさ。劇薬だったら、バニラ気づくんじゃない? 妖精だし」
バニラは未来を見透かす力がある…ような気がする。
「…自分でもわかりません」
不安げにバニラが言う。
「うーん。わかった。ちゃんと気を付けるから、元気出して」
ぽんぽんとバニラの背中を触った。
バニラが震えている。
「ありがとうね。心配してくれて」
「当たり前ですわ!!!」
バニラが大声で言った。
ピアノを弾き終え。
真夜中のコンサートを終え。
窓を力いっぱい閉めた。
何度目かわからない、ため息をついて。
片づけを終えて。
部屋を出て、ダイニングルームに向かうと。
テーブルに明かりが灯っている。
「うん?」
見ると、ソファーにバニラが座っていてぶつぶつと何かを唱えている。
「あれ、バニラ。寝ないの?」
「マヒル様。わたくしはもう侍女をする資格がありません!」
泣きそうな声でバニラが言ったもんだから。
「なんでよ!?」と突っ込んでしまう。
急いで、バニラの横に座る。
「私、何かした? バニラに色んなことやらせているから、嫌になったの?」
「違います。わたくしが側にいながら、あんな小僧に唾を吐かれるだなんて…」
唾を吐かれるより、拳銃を突きつけられたほうがショックだったんですけど…
そんなことを心の中で呟いたが。
流石にバニラは落ち込んでいるのか。
私の心を読み透かすことはなかった。
「唾くらい大丈夫だって。そんなんで私の美しさが減るもんじゃないもの」
「ですが…」
「大丈夫だから。それよりも、お願い。私、バニラが侍女やめるっていうことのほうがショックだから」
そっと、バニラの手を握った。
「…マヒル様。今回は唾でしたが、毒だったらどうされますか?」
「どくう!? 話が飛びすぎじゃない?」
「もしくは、劇薬だったら…? わたくしは恐ろしくて」
「…うーん。あのさ。劇薬だったら、バニラ気づくんじゃない? 妖精だし」
バニラは未来を見透かす力がある…ような気がする。
「…自分でもわかりません」
不安げにバニラが言う。
「うーん。わかった。ちゃんと気を付けるから、元気出して」
ぽんぽんとバニラの背中を触った。
バニラが震えている。
「ありがとうね。心配してくれて」
「当たり前ですわ!!!」
バニラが大声で言った。