初恋メビウス~先に好きになったのは私です~
遠い世界にいる家族にそう語りかけると、目の前でエヴェリーは落ち着かなげに顎を撫でるので、リアラは首をかしげる。すると口を開いた彼が不思議なことを言うので驚いた。
「それは、過去形ですか?」
「はい?」
どういう意味だろう?
意味が分からず後ろに控えていた侍女に視線を向けても、さっきまで焦ったような雰囲気だった彼女も不思議そうだ。次いでなぜか団長の後ろに控えている副団長に視線を向けると、なぜかそっぽを向かれてしまった。意味が分からない。
戸惑いつつも暇を告げようとしたリアラを、エヴェリーは焦ったように引き留めた。
「リアラ嬢は二十歳ではなく、ハザマで二十一になった。それで間違いないですね?」
「……はい」
一年を飛び越えてしまったことを母は嘆いたが、エヴェリーはとても肯定的に受け入れてくれた。その経験は得難いものだと、傷物令嬢になんてなっていないのだと両親に言ってくれたのも彼だ。おかげで父は納得し満足そうだったが、母は今日も泣きそうな顔だった。
(二十歳になったら進める予定の婚約話があったらしいけど、今はそんな気になれないしね)
「それが、何か?」
母の顔を思い出しながら問うと、エヴェリーは意を決したような顔をして小さく唇を動かした。
「……ってたんです」
「え?」
「それは、過去形ですか?」
「はい?」
どういう意味だろう?
意味が分からず後ろに控えていた侍女に視線を向けても、さっきまで焦ったような雰囲気だった彼女も不思議そうだ。次いでなぜか団長の後ろに控えている副団長に視線を向けると、なぜかそっぽを向かれてしまった。意味が分からない。
戸惑いつつも暇を告げようとしたリアラを、エヴェリーは焦ったように引き留めた。
「リアラ嬢は二十歳ではなく、ハザマで二十一になった。それで間違いないですね?」
「……はい」
一年を飛び越えてしまったことを母は嘆いたが、エヴェリーはとても肯定的に受け入れてくれた。その経験は得難いものだと、傷物令嬢になんてなっていないのだと両親に言ってくれたのも彼だ。おかげで父は納得し満足そうだったが、母は今日も泣きそうな顔だった。
(二十歳になったら進める予定の婚約話があったらしいけど、今はそんな気になれないしね)
「それが、何か?」
母の顔を思い出しながら問うと、エヴェリーは意を決したような顔をして小さく唇を動かした。
「……ってたんです」
「え?」