初恋メビウス~先に好きになったのは私です~
 リリが消えた後、同じように元の世界に帰ったこと。それがリアラと同じ世界だとは知らなかったこと。

 初めて会ったときからリリのことが好きで、世界を超えても忘れられなかったこと。

 しかし大人になり、さすがに初恋をあきらめ縁談を受けようかと考えていたころ、まだ十五歳だったリアラと出会ったこと。

「実はすぐ、リリの御父上に婚約の打診をしたんだ」
「っ!」

 しかし、今は自分のほうがはるかに年上であることや、法律の問題で三女であるリアラには二十歳になるまで求婚はできないこともあり、気持ちを確認できる年になるまでずっと待っていたこと。
 でも歴史を変えたくなくて、知っている秘密をリアラには内緒にし続けたこと。

「そして、リリの理想に合うよう、ずっと頑張ってきたんだけど……」

 小さな声で、実はリリは違う男を思っていたのではと不安だったと言われ、今度こそリアラは泣き崩れた。
 彼が長年想ってきた相手は、他の誰でもなくリアラだったのだ。
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