冷徹社長はトラウマ秘書を愛で包む
愛おしげに細められた瞳に、ぎゅうっと胸が痛くなる。今まで美しい男から与えられたことのない、甘くて切ない痛みだった。
「ご、ご家族の写真はないんですか?」
頬に集まってくる熱をごまかすように口早に訊ねる。とたん、暁がふっと顔をそらした。
「あるが、見せたくない」
「どうしてですか?」
断られるとは思ってもみなくてきょとんとする。何か気に障ることをしただろうか。
暁はもう片方の手で行儀悪く頬杖をつき、庭の方に目をやった。
「……紀沙が、兄の方がいいと言ったら、困る」
「そんなわけないですよ!?」
「嫌だと言ったら嫌だ」
頑なに断る暁の、黒髪の隙間から覗く耳の先が赤くなっている。それを目の当たりにすると言葉が上手く出てこなくなって、紀沙はしぶしぶ引き下がった。
(でも、御堂家ならネットに写真はあるよね?)
あとで調べてみよう、と紀沙は誓った。
「ご、ご家族の写真はないんですか?」
頬に集まってくる熱をごまかすように口早に訊ねる。とたん、暁がふっと顔をそらした。
「あるが、見せたくない」
「どうしてですか?」
断られるとは思ってもみなくてきょとんとする。何か気に障ることをしただろうか。
暁はもう片方の手で行儀悪く頬杖をつき、庭の方に目をやった。
「……紀沙が、兄の方がいいと言ったら、困る」
「そんなわけないですよ!?」
「嫌だと言ったら嫌だ」
頑なに断る暁の、黒髪の隙間から覗く耳の先が赤くなっている。それを目の当たりにすると言葉が上手く出てこなくなって、紀沙はしぶしぶ引き下がった。
(でも、御堂家ならネットに写真はあるよね?)
あとで調べてみよう、と紀沙は誓った。