『Sign』—君との約束はいつまでも色褪せないから
「でも、慣れてきたらへっちゃらになってきたかも!」
私はそう言うと、葵に向かって足で「えい!」と水を蹴った。
しかし葵は、何事もなかったかのようにすっと体をかわす。
そして、「仕返し」と呟くと、私に向かって水を勢いよく蹴り飛ばした。
ザバッ!
葵が蹴り上げた水は大きな弧を描き、そのまま私の頭上へ降り注いだ。
ピシャ!
「きゃあ!」
私は水がかかると、目をぱちぱちと瞬かせた。
「葵のバカー! 冷たいじゃん!」
「え? 翠から仕掛けてきただろ?」
「そうだけど……! もう少し手加減してよー! 一応これでもレディなんだから!」
私はぷいっと顔を背けた。
「はいはい。これでも容赦したつもりだけどね」
葵はそう言うと、小さく口元を緩めた。