『Sign』—君との約束はいつまでも色褪せないから

心強い君がいるから

——ピンポーン。
 

「翠ちゃん、いらっしゃーい!」
 
「葵ママ、こんにちは。少しだけお邪魔させてもらいます」
 
「全然いいわよ。葵ー! 翠ちゃんが来たわよー!」

 
トコ、トコ、トコ……。

 
「あっ、すい、すい……!」

 
葵ママのそばにいた一歳の寧々(ねね)ちゃんがよたよたと私の足元へ寄ってきた。
寧々ちゃんは葵の妹だ。

 
「寧々ちゃん、こんにちは〜。相変わらず可愛い〜!」
 
 
寧々ちゃんは私に抱き上げてもらうと、「きゃはは!」と声をあげて嬉しそうに笑った。

 
「寧々は翠ちゃんのことが大好きだもんねぇ」


葵ママは口元を緩めたまま、言葉を続けた。

 
「うちの葵と翠ちゃんが同じ高校で本当によかったわ。ただ唯一残念なのは、クラスが離れちゃったことね。あの子、全然学校のこと話してくれないんだもの」

 
葵ママは小さくため息をついた。
 
< 15 / 27 >

この作品をシェア

pagetop