『Sign』—君との約束はいつまでも色褪せないから
「どうぞ。別に俺の菓子じゃないし。それより……顔、フグみたいだよ」
葵は私の顔を見ると、ふっと小さく微笑んだ。
葵の笑った顔は、いつも優しい。
「……学校でも、そうやって笑えばいいのに」
「なんで?」
「今みたいに笑えば絶対にもっと人気出るのに。だって葵、中学のときも一匹狼な感じで、全然笑わなくてどこか寂しそうだったもん。葵は性格いいのにさ……。ときどきムカツクときもあるけど」
私は視線を落とすと、ぽりぽりとポテトチップスを口の中に運んだ。
「最後のムカツクは余計だな」
葵は呆れたように息を吐く。