『Sign』—君との約束はいつまでも色褪せないから
「俺は友達が欲しいとか、人気者になりたいとか、まったく思ってないんだ」
「そうなの? でも、友達がたくさんできたら楽しいよ?」
「翠はそうだろうね。でも俺は、学校に楽しさなんて求めてないからさ……」
「そっか……。まぁ葵は、空手が一番の楽しみだもんね! さすが空手オタク!」
私はそう言うと、葵に向かって右ストレートのパンチを繰り出す。
パシッ!
けれど、そのパンチは葵の手によって易々と掴まれてしまった。
「う……くそ……」
私はぎろりと目つきを鋭くして、葵を見つめる。
「残念でした。君のやることは全てお見通しです」
葵が私を見下ろすようにニヤリと口を歪めた、次の瞬間だった。