『Sign』—君との約束はいつまでも色褪せないから
バタン――!
隣の家から、玄関が開く音が響いた。
「あ! お母さんが帰ってきちゃった!」
私は慌てたように、その場から勢いよく立ち上がる。
「今何時だっけ……?」
ごくりと息を呑みながら、葵の机にある置き時計へ視線を向けた。
「げ! 十八時二十分……!」
「あれ? 門限の時間、十八時じゃなかったっけ?」
葵は心配そうに首をかしげる。
「そうだよー! やばい、お母さんに怒られる……。あーあー、どうして楽しい時間ってこんなに早く終わっちゃうんだろう」
まるで小学生のように騒ぐ私を見て、葵は思わず「ふっ」と漏らして笑った。
「はい、はい。今日のデーターはちゃんと保存しておくから。早く荷物をまとめなさい」
「何よ、その命令口調!」