『Sign』—君との約束はいつまでも色褪せないから

名前に『リュウ』が付いている、キリュウ川。
 

昔見た紙芝居では、この川に龍神様が住んでいると言っていた。


そのこともあり、いつか本当に龍が現れるのではないかと、密かに期待していた。


私は静かに目を閉じた。


高く澄んだ小鳥たちのさえずり。
絶え間なく流れる川のせせらぎ。
遠くに見える連なる山々。
 

そして、肌や髪を優しく撫でる風。


ここに来ると、嫌だったことや辛いことを、すべて洗い流してくれるような気がした。
 


そして——昔、ある子と交わした約束のこと。
 

名前も顔も思い出せない。けれど、眼鏡をかけていて、肩までの髪をした女の子だったような気がする。


——ねぇ、私はあなたとの約束を、今でも覚えているよ。
 

不思議だよね。名前すら思い出せないのに……。


それでも、あなたはきっと、私にとって大切な人だったんだと思う……。


私は彼女との約束を果たせるのだろうか――。


ゆっくりと目を開くと、私は川に向かって叫び出した。
 
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