甘くて冷たい青葉くん。

「早く、鍵あけて。」


この状況を理解できない私は、言われるがままに家の鍵を開けて。

待ってよ、どういうこと。

さっき一緒に住むとか言ってたよね。


―――バタン

玄関のドアが閉まって、靴を脱ごうとした瞬間。


「…ねぇ、俺のこと誘ってんの?1人暮らしとかいらない情報言っちゃってさ。」


徐々に迫ってくる青葉くんの体。

壁際に背を持たれた私の目の前には、青葉くんの顔がすぐそばで。

し、心臓が…バックバックしてて…

今絶対顔赤いよ、恥ずかしい…


「…あのさ、どういうこと?一緒に住むってなに…?」

「そのままの意味だけど。」


だから、そのままの意味を説明してほしいのですが。


「……い、一旦離れて青葉くん…」

そうだよ、このままこんな近い距離で青葉くんのこと見てたら、心臓が口から飛び出しちゃうよ。

「…莉子ってさぁ、可愛いよねぇ。」


り、りりり、莉子って言った…?

呼び捨てもだけど、可愛いとか…

いつもの学校の時の青葉くんじゃないみたい。

そのまま青葉くんは、もっと顔を近づけて。


「………青葉くんっ、はぁっ…」

「耳、弱いんだ。」


抱きしめられてしまうのかと思ったら

いきなり右耳に息を吹きかけてきたりして。

体が熱くなってきた。


「これ以上俺の気が狂う前に、話聞いて欲しいな。」



頭をよしよししてくれたと思ったら、余裕そうな笑顔でそう言っていて。

いつもは見せないその笑顔を見ていたら、断る事なんてできないよ…。

青葉くんは、靴を脱いで家に上がった。

新学期早々、甘々な青葉くんに溺れてしまいそうです。


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