甘くて冷たい青葉くん。
帰り道、私は由梨ちゃんと一緒に歩いているのだけれど。
「青葉くんがどこに引っ越すか、気になってるんでしょ?」
「そりゃあもちろん!しかもさっきからさ…」
そう、青葉くんと瀬戸くんが私たちの少し後ろを歩いているのですよ。
もしかして同じ方向なのかな。
「ってかさ、あの荷物の量で引っ越しとか嘘っぽいよね。女かな。」
由梨ちゃんのひとことに、不安になった。
入学してから1度も彼女を作らないで有名だし、青葉くんは女の子に興味ないはずだけど…。
「え、そうなの、かな…」
「そんなに気になるなら、ついてってみれば?楽しそうじゃん♪」
「む、無理に決まってるよ!私は見てるだけでいいの…」
「好きだよねぇ、青葉くんのこと。」
青葉くんのことを好きになったのは、1年生の時。
移動教室に遅れそうな私は、廊下を走っていて。
丁度曲がり角で、青葉くんとぶつかってしまったんだ。
『ご、ごめんなさい!…怪我してない?』
『…自分の怪我の心配すれば?』
って言いながらも、倒れた私に手を差し出してくれたの。
そこできゅんってなってしまって。
私のハートは青葉くんに奪われてしまったの。
ね、かっこいいでしょ?
それからずっと見てるだけでいいって、そう思ってたんだ。
あんなことになるなんて、知らないままの私は。