スノードロップ
「え!?み、心優!」


ダッと走って、その場から逃げ出した。


やだ、見たくないよ…っ


後ろからふたりの呼び止める声が聞こえた気がしたけど、気にせずただただ走った。



……15時27分、足に自信がある帰宅部の橘は駅に着きました。


次の電車は…4分後の15時31分。


これならバッティングしなくて済みそう。


ピッと改札を通って、ホームの柱に寄りかかる。


マフラーを口元からずらして、はーっと白い息を吐いた。


咲坂は私と同じ路線。そして奇跡のごとく同じ駅。


30分になって、モニターに「電車にご注意ください」という文字が浮かび上がった。


少しずつ大きくなっていく電車に乗り込む。


…誰もいない。ひとりぼっち。


ドア際のところで壁に寄りかかって立つ。


その時、扉が閉まります…とアナウンスが鳴った。


――ダダダダダ……


あ…、や…だ……


――ッ、ダン!


無理、なん…で……っ
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