義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
 背後から声がして振り返ると、そこには王と王妃がいた。二人に気付いた周囲の者たちは身なりを正し、うやうやしくお辞儀をする。

「父上たちには敵いませんよ」

 ルリウスがそう言うと、王と王妃は目を合わせてにっこりと微笑んだ。

(本当に、どこにいても絵になるお二人だわ)

 王と王妃は、見るからに仲睦まじいという言葉がぴったりだ。

「宮廷舞踏会と言っても、フォリア国は人間の国とは違って堅苦しくないの。あまり肩ひじ張らずにぜひ楽しんでね」

 王妃がシーラへ向けて優しく言うと、王も微笑みながら頷く。

「ありがとうございます」

 シーラが頬をほんのりと染めてそう言うと、王と王妃はそれじゃ、とルリウスたちの前からいなくなり、他の貴族と会話をし始めた。

「ルリウス様、シーラ様」

 二人の名前を呼んだのは、フィーヌだ。赤いウェーブのかかった髪の毛を靡かせ、相変わらず派手な化粧、豪華なドレスに身を包んでいる。

「なんだ、君か」
「そんなそっけないことを言わないでください。今日お二人にお会いしたら、先日のことを謝ろうと思っていたんです」
「謝る?」

 フィーヌの言葉に、ルリウスは何かを探るような目でフィーヌを見る。

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