義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される

21嘘

 フィーヌの後ろをついて行きバルコニーに着くと、そこには誰もいなかった。

 シーラの直ぐ側にはフルールが厳しい顔でフィーヌを見つめている。だがフィーヌはそんなことは気にもせず、シーラへ笑顔を向けた。

「シーラ様、王城での生活はもう慣れました?」
「はい、少しずつですが慣れてきたと思います」
「そう、よかったですわね。シーラ様は人間ですし伯爵家ですから、ここでの生活に慣れるのは大変なのではと気になっていたんです。それに」

 腕を組み顎に片手を乗せながら小さく首をかしげ、フィーヌはシーラを見つめる。

「ここには人間を良く思わない者も少なくないですからね。シーラ様に対して失礼な態度を取る者もいたんじゃないかと思って。大丈夫でした?」

 勘ぐるような瞳でフィーヌはシーラへ尋ねる。フルールは眉を顰めたが、シーラは少し困ったように微笑む。

「心配してくださってありがとうございます。でも、大丈夫です。色んな立場の色んな考えの方がいるのはどこにいても同じですから。それに、ルリウス様やフルールがいてくれるので心強いんですよ」
「……そうですか。それならよかった」

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