義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
 そう言って、ルリウスはシーラの唇を親指でゆっくりとなぞる。その仕草があまりにも色っぽく見えて、シーラは体の奥底から言いしれない何かが湧き上がってくるのを感じた。

「ねえ、駄目かな?シーラが駄目だって言うならもちろんしない。でも、駄目じゃかいならキスさせて。シーラがちゃんといるって感じさせてほしいんだ」

(そんなこと言われたら、駄目だなんて思えない……!)

 シーラの顔が徐々に赤くなる。返事をしたいのに、どう言って良いのかわからずシーラは口を開いては閉じを繰り返すだけだ。

「その様子だと、駄目ではないみたいだよね?」

 そう言って、ルリウスはシーラの頭の後ろに手を回した。そして、シーラの唇を見下ろし不敵に微笑むと、シーラへキスをする。

 優しく触れるだけのキスを繰り返していたかと思うと、少しずつ唇を食むようなキスになる。次第に強引なキスへと変わり、いつの間にか、シーラの口の中にルリウスの舌が入り込んでいた。

(呼吸が、うまく、できない……頭が、ふわふわする……)

 シーラが後退りしようとすると、頭の後ろに回ったルリウスの手がそれを制する。がっちりと固定されて、まるでルリウスにそのまま食べられてしまいそうだ。

 時折、シーラの口から吐息が漏れ、その度にルリウスのキスは激しくなる。
苦しくて思わず薄っすらと目を開けると、目の前にはギラギラとした瞳の妖艶なルリウスが、シーラを見下ろしながら唇に食らいついている。

(ああ、私、ルリウス様に食べられているのかもしれない)

 それでも良いと思った。むしろこのままルリウスに食べられて、ルリウスの中に取り込まれて一つになれたら良いのに。そう思いながら、シーラはルリウスの服にをしがみつくように掴み、ルリウスからの口付けを必死に受け止めていた。


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