義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
「すまない、昨日の出来事を知ってから、いてもたってもいられなくなってこの有り様だ」
「い、いえ、心配してくださってむしろ嬉しいです。ありがとうございます。それから、ご心配をおかけしてしまって申し訳ありません」

 シーラがそう言うと、王妃はピタリと動きを止め、さらに涙を浮かべる。

「あなたは何も悪くないじゃない!もう!そんな謝らないで!」

 そう言って、また頬をグリグリと押しつける。

「母上、そろそろやめてくれませんか。さすがにシーラも困ってしまいます」

 近くにいたルリウスが半ば呆れた様子でそう言うと、王妃は渋々シーラから顔を離す。だが、腕をがっしりと掴んで離さないままだ。

「それで、取調べは順調なの?もちろんフィーヌ嬢にも聞き取りを行っているのよね?」

 王妃は真剣な顔でルリウスへ尋ねた。

「はい。シーラを連れ去ろうとした男たちとフィーヌ嬢の話はだいたい一致しています。ですが、黒幕についてはだんまりを決め込んでいますね」

 ルリウスが渋い顔でそう言うと、王と王妃は神妙な顔で目を合わせた。

「ですが大体の予想はついています。こんなことをするのは……」
「俺くらいだ、と言いたいんだろう」

 突然、部屋に聞き慣れない声がしてシーラは驚く。声のする方に視線を向けると、そこには白髪と濃い茶色の髪が混ざった金色の瞳の男性が立っていた。



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