義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
 ルリウスの陰からそっとルギオンを見る。ルギオンは王を見ながらニヤリと笑った。

「おかげで口うるさくて頭の固いラント卿を失脚させることができたでしょう。ラント卿がいなくなれば、同調していた一部の貴族たちも大人しくなる」
「お前は、そのために彼女を危ない目に合わせたのか!?」

 王が厳しい顔でそう言うと、ルギオンは何が悪いという顔で王を見返す。

「ルリウスの番には申し訳ないと思いましたが、この国をより良くするためです。いずれ王太子妃になる方ならわかってくれるでしょう」
「王太子妃になる人間だとわかっていながら、あんなことを……!?」

 王妃が悲痛な顔でルギオンを見ると、ルギオンは一瞬だけ辛そうな顔をした。だか、すぐにまた飄々とした表情になる。

「あの男たちはお前の仲間なのか?」
「いえ、裏でろくでもないことをやっている連中です。金をちらつかせてちょっと声をかけたら簡単に話に乗ってきました。今頃、騎士団が奴らのアジドを潰しに行ってるはずです」

 腕を組み、ルギオンはなんてことない顔で言う。

「この国に必要ない者たちは排除する。王であるあなたにはできないやり方で俺がやるだけです。それがそんなに悪いことですか?兄上はお気に召さない?」

 ルギオンは王の目の前に立ち、視線を合わせる。長身でしっかりとした体つきの二人が向い合い、厳しい顔で睨み合う姿は迫力がある。シーラはその光景に思わず息を呑んた。

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