義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される

28王位

「ルギオン様!?」
「まったく、こうも簡単に捕まってしまうなんて不用心にもほどがある」

 呆れたようなルギオンの言葉にシーラは驚いてルギオンから体を離そうとするが、ルギオンはシーラを腕の中に囲ってしまい身動きがとれない。

「あの、これは一体……?」
「あなたの姿が見えたので、試しに鳥の姿で怪我をしたフリをしたんですよ。まさかこうも簡単に信じてしまうとは思わなかった」

 そう言って、ルギオンはシーラの顔を覗き込む。金色の瞳がキラリと光り、シーラは思わず息をのんだ。

「け、怪我をしている動物を見かけたら、どうしたのだろうかと思うのは当然です」
「ですが、あなたは次期王太子妃になられる方で、しかも人間。いくらここが王城の敷地内とはいえ、どこにあなたを良く思わない人間がいるかわかりません」

 ルギオンはシーラを抱える腕の力を緩めることなく、淡々と話を続ける。

「常に警戒心を怠らないことだ。でなければ、こうやってすぐ捕まってしまう。こうなってしまったら、自力では逃げられないでしょう」

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