義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
 そう言ってから、ルギオンは腕を離しシーラを解放した。

「……それにルリウスもいない。どうして一人なんですか。昨日ルリウスにはきちんと言い聞かせたはずだが」
「それは……」

 シーラが言い淀むと、ルギオンは呆れたように首を振りため息をついた。

「番(つがい)一人守れないような男に、国が守れるとは到底思えない。ルリウスにはもっとしっかりしてもらわないと困る」

 はあ、とため息をつき、ルギオンは顔を顰めた。

「……ルリウス様はちゃんと私を助けてくださいました。ルギオン様はこの国にとって必要ないものは排除するとおっしゃって、今回それが達成できたのですよね?それなら良かったのではありませんか」

 シーラが真っ直ぐな瞳をルギオンに向けそう言うと、ルギオンは驚いた表情をする。

「あんな目にあったのに、結果良かったと思うのですか?とんだお人好しだ。確かにこの国に必要ないものは排除できた。だが、完全に排除できたわけじゃない」

 そう言って、ルギオンは厳しい視線をシーラへ向けた。

「人間であるあなたを良く思わない者、そして王太子であるルリウス自身を良く思わない者もまだ息を潜めているんです。そんな奴らが、ルリウスへ痛手を負わせるためにあなたを狙う可能性は高い。そうなった時、一番後悔するのはルリウスだ」

 ルギオンは王城を眺め、目を細める。

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