義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
「叔父上は、父上が表立ってできないことを代わりにやっていると言っていた。確かにそのおかげで国にとって良くない連中の動きが止まっている。でも、父上は叔父上にそんな危ないことをさせたいわけじゃない。それに」

 そう言って、ルリウスはシーラの手を強く掴む。

「今回のように、君まで巻き込むなんて許せないよ!確かに俺が君の側をずっと離れさえしなければ今回のことは起きなかったかもしれない。それは痛いくらいわかってるんだ。俺のせいでもあるって思ってる。でも!それでも俺は叔父上が許せない!叔父上の言うことがいくら正しくてもだ!」

 ルリウスの瞳は苦し気に揺れている。その奥底には煮えたぎるような怒りが見え、シーラは思わず息を呑む。だが、すぐにルリウスの手をしっかりと握り返した。

「ルリウス様、今回のことはルリウス様が悪いわけではありません。王太子であるルリウス様が、私につきっきりでいるだなんてことは不可能です。それは私がよくわかっています。それに、ルリウス様はすぐ助けに来てくださったじゃありませんか」
「そうだとしても、父上は王位継承前でも母上の側をずっと離れなかった。父上ができたことが俺にはできないんだ」

 ぎり、とルリウスは苦し気に唇を噛みしめるが、シーラはそんなルリウスの頬に片手をそっと添えた。

「陛下とルリウス様は違います。どちらが良いとか悪いとかそういうものはありません。どちらも、大切な人を守るためのやり方が違うだけです。どちらも、ちゃんと愛する人を守れているではありませんか」
「それでも……」

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