義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
「……ありがとう。シーラがそんな風に思ってくれていて嬉しいよ。俺は君への心配にかこつけて自分のことばかり考えていた。君は、こんなにもこの国のことを考えてくれているのに……」

 そっと体を離すと、ルリウスはこつん、とシーラの額へ自分の額を合わせた。

「叔父上とよく話し合ってみるよ。それで仲が良好になったとしても悪化したとしても、話し合うべきだと思った。ありがとう、シーラ」
「ルリウス様……」

(よかった。ルギオン様とちゃんと話し合ってくださるみたい)

 フフッとシーラが嬉しそうに微笑むと、ルリウスも嬉しそうに微笑む。そして、鼻先をこすり合わせると、シーラの唇にキスを落す。

 まるで啄むような優しいキスだが、そこにはルリウスの底知れぬ熱い気持ちが込められていた。とびきり優しいのにどこか性急で、本当はもっと激しくしたいのにまるでそれを堪えているかのようなキスだ。

(頭が、ふわふわする……)

 まるで溶かされてしまいそうなほどドロドロに甘いキスが繰り返され、シーラの頭は朦朧としてくる。ルリウスが唇を離してシーラを見ると、目をトロンとさせた蕩けるような表情になっていた。

 ゆっくりとルリウスがソファにシーラを押し倒す。シーラはされるがまま、ソファに背からなだれ込んだ。そしてまた、ルリウスがシーラへ顔を近づけキスをしようとしたその時。

「ルリウス様。よろしいでしょうか」

 コンコン、とノック音がして、クロウリアの声が聞こえた。


< 148 / 229 >

この作品をシェア

pagetop