義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
「ふふっ、クロウリアがあんなに目を丸くするなんて珍しい。シーラはやっぱりすごいね。クロウリア、シーラのことをしっかり見張っていてくれ。どんなことからも彼女を守れるように頼む」
「かしこまりました」

 クロウリアは深々とお辞儀をし、部屋から出ていった。

「……ねえ、シーラ。君は俺と一緒にここに来て幸せだったのかな」

 クロウリアが去り少し経って、ぽつり、とルリウスは小さく呟く。

「俺は、あの屋敷から君を連れ出すことが君の幸せだと思ったし、君を幸せにしてみせると決めて、誓った。……でも、君は慣れない土地で慣れない立場を強いられている。危ない目にだって合った。これからだって合うかもしれない。……君はそれでも幸せ?」

 ルリウスはシーラの両手を掴んでシーラの顔を覗き込む。その瞳はどうしようもないほど泣き出しそうで、不安が今にも溢れ出しそうだ。

「ルリウス様……」

 シーラは驚いて思わずルリウスの両手をきゅっと握り返す。すると、ルリウスはハッとして目を閉じ、小さく首を横に振る。そして目を開いて真剣な顔になった。

「ごめん。シーラにこんなこと言うべきじゃなかった。俺が揺らいでしまってどうするんだ。俺はシーラを絶対に幸せにするって誓ったんだよ。こんなふうに不安になっている場合じゃないよね」

 ふう、と小さく息を吐き、ルリウスはさらに強い意思の籠もった瞳をシーラへ向ける。

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