義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
 ウフフ、と令嬢たちが笑みを浮かべでシーラを持ち上げようとする。善意は大変ありがたいが、その陰にうっすらと次期王太子妃と仲良くなっておけば安泰だという思惑が見え隠れしていて、シーラは戸惑いつつも微笑むしかない。

 つくづく自分には向いていない場だとシーラは思う。こんな時間を過ごすなら、本を読んだり花を見たりしている方がよっぽど有意義なのにと思ってしまう。

(でも、そんなことも言ってられないわよね。こういう場をうまく切り抜けることも王太子妃として必要なことだもの)

 シーラはそっと目を伏せ、小さく深呼吸する。それから目を開き、令嬢たちを見て微笑んだ。

「ありがとうございます。皆さんにそう言っていただけて嬉しいです。あの、この国についてまだ知らないことばかりなので、色々と教えていただけませんか?今、みなさんの間では何が流行っているのでしょうか」

 シーラが尋ねると、令嬢たちは目を合わせて口角を上げる。それから、こぞって流行りのものを次々と話し出した。シーラはその勢いに驚きながらも、真剣に話を聞く。その様子を、マーサは真顔で眺めていた。

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