義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される

33我儘

 教育係のマーサからとりあえず合格と言われ、シーラはホッと息を吐く。

「それにしても、よくフィーヌ嬢についての話をうまく切り抜けたものですね。令嬢が複数人集まれば陰口や噂話は当然起こります。それに同調しなかったのはほめられる点です」

 真顔のまま、マーサが言う。

「……あの方たちはフィーヌ様と仲が良かったはずです。それなのに、手のひらを返したようにあんなふうに言うのは、私には理解できないことでした。そんな話を聞かされるくらいなら、この国のことについてもっと知るべきことを知りたいと思ったんです」

 疲れた顔でシーラが力なく微笑みそう言うと、マーサは満足そうに頷いた。

「懸命な判断です。もしあそこで令嬢たちの話に同調して話をさらに拡大させていたなら、今回のテストは不合格でした」

 そう言って、マーサはシーラを厳しい顔で見る。

「お茶会そのものに慣れていないようでしたので、あえて参加者を男爵家や子爵家の令嬢たちにしましたが、次の段階に移ってもよさそうですね」

 マーサの言葉に、シーラは緊張した面持ちでゴクリと喉を鳴らす。

「次は伯爵家や公爵家のご令嬢たちとのお茶会でテストをします。日程は追って連絡しますので、しばらくお待ちください」


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