義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
(ルリウス様、大きい!)

 前に小鳥に変身した時は、身の危険が迫っていてそちらに集中していたから気が回らなかったが、こうして落ち着いて周囲を見渡すと、本当に全てが大きく見える。

 少し歩いてみようかと両足でぴょんと動いてみると、やはりバランスが難しい。

(人間の時と全然違うわ。ルリウス様たちはこれを当たり前のようにこなしているのよね)

 生まれたときから人間の姿と鳥の姿両方なれるのだから当然と言えば当然だが、それでもシーラは驚きと尊敬の念でいっぱいだ。

「シーラ、大丈夫?手の上に来るかい?」

 ルリウスはそう言ってシーラの前に手を差し出す。ルリウスの大きな手が目の前にあり、シーラはまた驚くがすぐにルリウスの手の上に飛び乗った。

「シーラったら、すごく可愛い!」

 手の上に乗ったシーラを大事そうに抱え自分の目の前にかかげると、ルリウスは頬をほんのりと赤く染めて嬉しそうに微笑む。シーラを見つめるその瞳には深い愛情が宿り、甘ったるいほどだ。

 シーラは視界が急に高くなって戸惑うが、ルリウスの手の上だと思うとそれだけで安心できる。

(こんなにも体の大きさが違うし、握りつぶされてしまったらひとたまりもないけど……ルリウス様だから、全然不安にならない)

 これが、きっと愛する相手だからということなのだろう。自分とは全く違う相手に完全に身を委ねている世の中のペットたちは、きっとこういう思いなのだろうかとシーラは思い、胸が熱くなる。

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