義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される

36小さな心配事

 隣国であるゲルダン国の王女が、国交のためにルリウスの相手として送りこまれようとしている。突然聞かされたレディアの話に、シーラは驚きを隠せない。

「レディア嬢。まだ確定していない話をむやみやたらに話すのは良いこととは思えませんね。シーラ様の不安を増長するだけです。おやめなさい」

 マーサが厳しい表情でぴしゃりとたしなめる。それを受けて、レディアは渋い顔で小さくお辞儀をした。

「申し訳ありません。ですがシーラ様、この話は頭の片隅にでも置いていてください。きっと、重要なことだと思いますので」
「……わかりました。教えていただいてありがとうございます」

 シーラがそう言うとレディアはホッとして微笑み、お辞儀をしてその場を退席した。

「全く、公爵令嬢ともあろうお人が、ああいった話を簡単に口外するなんて。シーラ様を思ってのことなのでしょうが、教育がなっていませんね」

 呆れたような顔でマーサはレディアの後姿を見た後、シーラへ視線を移した。

「シーラ様、ゲルダン国については?」
「一通りのことは学びました。フォリア国の隣に位置し、はるか昔にフォリア国の一部の者が建国した国だと聞いています」
「よろしい。その通りです。ゲルダン国は元々フォリア国の政治に疑問を抱いた王家の一部の者が反乱を起こし、未開発の地に追放され、その地を開拓し建国したと言われています。フォリア国とゲルダン国は過去に何度か争っており、現在は争っていませんがとても微妙な関係にあります」

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