義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
 テーブルに肘をつき手に顎を乗せてフッと口角をあげるルギオンに、ルリウスはムッとした顔で反論する。それから、すぐにシーラの隣の席に座った。

「ルリウス様、お仕事は大丈夫なのですか?」
「ああ、大丈夫だよ。シーラのこと以上に重要な仕事なんてどこにもない」

 驚いて尋ねるシーラへ真剣な顔でルリウスが言う。そしてそんなルリウスの前に、マーサはお茶を出した。

「そうは言っても途中で抜けてきたのでしょう?あまり油を売っている時間はありませんよ」
「マーサは厳しいな。出したお茶もさっさと飲めってことか?」

 マーサのお小言にルギオンは肩をすぼめ、茶化すように言う。そんなルギオンへ、マーサはいつものように真顔で視線を向けた。

 そんな二人の会話を気にもせず、ルリウスは真剣な顔でシーラに向き合う。

「そうだね、あまり時間はない。シーラ、懇親会にゲルダン国の王女が来る予定なのは本当だ。でも、その時に俺は君を番として紹介するつもりなんだ。君以外を番にするつもりはないってね」

 ルリウスは身を乗り出しシーラの両手を掴んで力強く言う。

「だから、何も心配しなくていいよ。俺は君以外を妻にするつもりは全くない。側妃もいらない。君以外は俺に必要ないんだ」

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