義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
 シーラが嬉しそうに微笑むと、ルリウスもこれ以上ないほどの笑顔になる。そんな二人を、ルギオンは優しい眼差しで見つめていた。

「さあ、シーラ様の心配事も解決しましたし、ルリウス様はご自分の仕事に戻ってください」

 マーサが両手をパン!と叩いて号令をかけると、ルリウスは渋々と言った顔で立ち上がる。

「それじゃシーラ、また後でね」
「はい、ありがとうございました」

 名残惜しそうに何度も振り返りシーラを見ながら、ルリウスはその場から立ち去る。
 そんなルリウスの背中を見送り、マーサはシーラへいつものような厳しい視線を向けた。

「シーラ様、先程ルリウス様がおっしゃった通り、懇親会でルリウス様はシーラ様を番として紹介するおつもりです。それはすなわち、他国にシーラ様がルリウス様の番になるお方だと広まることになります」

(他国に、私がルリウス様の番として広まる……!)

< 182 / 229 >

この作品をシェア

pagetop