義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
 にっこりと微笑んで言うローゼに嫌みのようなものは感じられない。本当に思ったままのことを言ったのだろうと思えて、シーラは苦笑した。

(これが正真正銘のお姫様ということね)

「それで、ルリウス様。この番は側妃になさるのでしょう?」

 ローゼはあっけらかんとした顔でルリウスへ言う。それを聞いて、ルリウスは盛大に眉間に皺を寄せ、バンは後ろで重くため息をついた。

「どうしてそう思うんだい?シーラは王太子妃となる。正妃だよ」

 ルリウスがそう答えると、ローゼは目を丸くしてからクスクスと小さく笑い出した。

「まさかそんな!王太子であるルリウス様がそんなご冗談を言うなんて……」
「冗談じゃない。本気だ」

 ルリウスは厳しい目つきでローゼを見る。その視線を受けても、ローゼはひるむことなくむしろムッとした表情になった。

「ルリウス様。なぜ私が今回ここに来たかご存じですよね?正式な手続きはまだですが、私はルリウス様と縁談を結ぶためにここにやってきました。これは両国のための縁談です」

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