義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される

42予期せぬ来客

 一曲踊ってくれないかと言うルリウスの言葉に合わせたかのように、曲が流れ始める。
 近くにいた貴族たちも次々にパートナーとダンスを踊り始めた。

「せっかくあんなに練習したんだ。実践しなきゃもったいないよ」

 そう言ってにっこり笑うルリウスの手を取り、シーラも微笑む。そして、二人のダンスは始まった。
 練習の時とは違い、周囲に同じように踊る人たちがいる。それでもルリウスのエスコートによってシーラは難なくダンスを踊れている。

(本当に、ルリウス様は素敵だわ)

 キラキラと輝く青色の髪はターンするたびにふわりと靡き、シーラを見つめる紺色の瞳は慈愛に満ちている。こんなに美しく聡明な王子が自分の番なのだ。シーラは改めてすごい場所にいるのだと再確認する。

 華麗な二人のダンスに、周囲の人たちはうっとりとした表情で眺め、王と王妃も嬉しそうに見つめていた。

 曲が終盤を迎え二人がお辞儀をしてダンスを終えると、遠くからバタバタと数人の足音が聞こえてくる。

「……様!お兄様!待ってください!」
「あ?うるさい!妹が邪険に扱われたんだ、それに縁談の話もある」
「だからそれは……!」

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