義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
 ルリウスが低い声で脅すようにそう言うと、フィーヌは目を見張りわなわなと口を震わせる。

「……お父様はこのことをご存じなのですか?」
「まだ知らないだろうね。だが、君の父上が何だって言うんだ?シーラのことは国王そして王妃である俺の両親に紹介済みだ。二人にはもう了承も取ってある。シーラは俺の番であり、俺と一生添い遂げる相手だ。誰にも邪魔させない」

 そうキッパリと言い切ると、ルリウスは嬉しそうにシーラの肩を引き寄せて頬を擦り寄せる。シーラは突然のことに驚いて頬を赤く染め、それを見たフィーヌはワナワナと唇を震わせて両手をきつく握りしめている。

「……そんな、急すぎます!そもそも私と婚約し番になるはずではなかったのですか!?」

(えっ、婚約?番になる?)

 シーラが驚いてフィーヌを見ると、ルリウスが呆れたようにため息をついた。

「それは君の父上であるラント卿が勝手に進めようとしていたことだろう。俺も国王たちも認めていない。俺が一生をかけて愛し添い遂げるのはシーラただ一人だよ」

< 55 / 98 >

この作品をシェア

pagetop