義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
「でも、ほどほどにしてくれよ。俺の大切で愛する番なんだ。マーサの厳しさは俺が一番良く知っているからね」

 自分が幼い頃、マーサに厳しく教育されていた頃を思い出して、ルリウスは肩をすくめる。

「ルリウス様はあの厳しさにも耐え、こうしてりっぱな王太子になられました。ルリウス様が見初めた方なのであれば、当然シーラ様も私の厳しさに耐えられるでしょう。そうでなければ王太子妃として認めることはできかねます」

 マーサは当然だと言う顔をしながら言葉を続ける。

「それに、大切で愛する方なのでしょう。シーラ様がもし弱ってしまう時は、ルリウス様が慰め、励ましてあげればいいではありませんか。私に文句を言う前に、ご自分ができることがあるでしょうに」

 マーサの言葉に、ルリウスは、うっ、と首をすくめる。

「正論で畳みかけないでくれるかな?そんなことはわかっているんだよ。でも、シーラが自分から弱みを見せてくれないのにこちらから押しかけるのもどうかなと思って……」
「シーラ様から来ていただかないと励ますこともできないのですか?押しかけなくても、さりげない優しさを見せればいいではありませんか。シーラ様だってご自分から甘えるのは申し訳ないと気を使っているのかもしれませんよ。それをくみ取ってあげることもできず、なにが番ですか。嘆かわしい」

 呆れたように言うマーサに、ルリウスはたじたじだ。

「……そうだね、その通りだ。全く、マーサには敵わないよ」



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