義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
 王妃の言葉を聞いて、シーラは王に挨拶した時のことを思い出した。確かに、まるで今にも獲って食べられてしまうのではないかというほどの殺気を纏っており、心臓が止まりそうだった。

「だから私は狙われずに済んでいるのだけど、ルリウスはそうもいかないでしょう。第一王子として視察や社交の場に顔を出さなければいけない。どんなに護衛を増やしても、あの子を狙う者は絶えないの」

 そう言って、王妃は悲し気に目を伏せる。

「……私が青い鳥でなければ、あの子も青い鳥にならずに済んだかもしれない。私のせいで、あの子は常に狙われてしまう。青い羽色でなければ、あの子はこんなにも狙われずに済んだかもしれない。私のせいなのよ」
「そんな……!」

 シーラは王妃へなんと言葉をかけていいのかわからない。そんなことはないと言うことはできても、王妃にとってその言葉はなんの励ましにもならないだろう。そもそもこの国に来たばかりの人間が、思い悩む王妃にかけられる言葉など無いのだ。

 ただ王妃を見つめることしかできず、シーラはもどかしくて苦しい。

「べルール。そんなことはない。君のせいではない」

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