義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
 その時、突然低く良い声が部屋に鳴り響く。ハッとして声のする方を見ると、いつの間にか王妃の後ろには王が悠然とたたずんでいた。

(ルリウス様の、お父様!)

 王は後ろから王妃の肩を抱き、そっと王妃の頬へ口づける。王妃は驚きながらも嬉しそうにそれを受け入れた。

「あなた!いつからいらしてたの?」
「ほとんど最初からいたな」

(えっ!?最初から!?)

 気配が全く感じられなかった。部屋の隅にでもいたのだろうか。
 シーラは驚き王を凝視しているが、王は気にする様子もなく王妃の横へ座る。そして、シーラへ視線を向けると、柔らかく微笑んだ。

「すまない、邪魔してもいいだろうか?」
「えっ、あっ、はい!もちろんです!」

 そこには捕食者のような恐ろしさはどこにもなく、優しく素敵でダンディな王がいるだけだ。その横には美しい王妃がいて、まるで絵画でも見ているかのような美男美女の姿に、シーラは頬を赤らめる。

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