義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
「陛下……」
「お義父さんとはまだ呼んでくれないんだな。でもいずれ呼んでくれることを期待しているよ」

 王にフフッと優しく微笑みながら小声でそう言われ、シーラは頬を赤らめてから戸惑うように小さく頷く。

「それにしても……ベルールが鳥になった気配がしたから来てみれば、ずいぶんと微笑ましい光景だな。君にとっては少々困った状況かもしれないが」
「は、はい……あ、いえ、とても可愛いらしくて幸せな状況ではあるのですが……」

 シーラが困ったような嬉しそうな表情をすると、王は微笑みながら片手を差し出した。

「王妃を受け取ろう。さすがに両手がその状態では疲れてしまうだろうからね」

 王の言葉に、シーラは小鳥姿の王妃をそっと王の片手に乗せた。王妃は少しだけ目を開け王を見ると、すぐにまた目を閉じる。
 それを見て、王は嬉しそうに笑って王妃に優しく頬ずりをする。とても愛おしいと言わんばかりの表情に、シーラは小さく感嘆のため息をついた。

(陛下が王妃様をとても愛してらっしゃるのが見ててよくわかるわ。素敵なお二人)

「ふふ、やはり小鳥姿の王妃も可愛らしいな。それじゃ、ルリウスのことは頼むよ」
「あ、はい、ありがとうございました」

 王が静かに部屋から出ていくと、小鳥姿のルリウスは目を開けて首をかしげシーラを見る。まるで撫でてくれと言わんばかりだ。

 さっきまでの小鳥姿の王妃と重なり、シーラは思わず苦笑する。

(親子揃って、あまりにも可愛すぎませんか)

 シーラは愛を込めて小鳥姿のルリウスを優しく撫で、ルリウスは満足そうに目を閉じた。




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