義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
「ルリウス様が私を選んでくださったように、私もルリウス様の隣にいることを自分で選びました。だから、そんなに悲しまないでください。私は、ルリウス様が側にいてくださるなら、どこで何をしていても幸せだと思えます。だから、大丈夫です」

 ふわっと嬉しそうに微笑むシーラの笑顔を見た瞬間、その場に風が巻き起こり、花弁がたくさん舞う。優しい良い香りがその場一帯に広がり、シーラの金色の髪が花弁と共にふわりと風に靡いだ。

 まるでスポットライトが当たっているかのように、光がシーラを照らす。光はあまりにも眩しく、今にもその光に飲み込まれて消えてしまいそうで、ルリウスは思わずシーラを抱き寄せた。

「シーラ、どこにもいかないでね。俺とずっと一緒に、この国で幸せに暮らそう」
「もちろんです、どこにも行きません。私はずっと、ルリウス様の側にいます。だから、ルリウス様もどこにも行かないでくださいね」
「どこにも行かないよ。離れてくれと言われても離れてあげない」

 シーラの肩に頭をぐりぐりとこすりつけ、ルリウスは呻きながらそう言う。それから体を離して、シーラの顔を見る。ルリウスの紺色の瞳には光があるはずなのにどこか深く暗い闇のようなものがあり、ドロドロとした執着心が湧き出ていた。
 その瞳を見た瞬間、シーラは一瞬恐怖心が湧いてドキリとするが、怖いだけじゃない気持ちに戸惑ってしまう。

(どうしてだろう、怖いはずなのに嬉しいとも思ってしまう)

 ルリウスはうっとりした顔でシーラの唇を指でゆっくりとなぞった。さっきまでのしおらしかった姿はどこにもなく、あまりにも妖艶な姿にシーラはぞくっとする。

「シーラ、愛しているよ」

 そう言って、ルリウスはシーラの唇に噛みつくようなキスをした。


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