一夜の運命。
「そういえばさぁ、あの男の人にはもう会ってないの?」

ワインのボトルを開けながら聞いてくるてっちん。
それ2本目だよね…

「…男?」
「ほら、あのー、カスな元彼と別れた時に一緒に呑んだ人」
「あぁ〜…会ってないね」


あの時現実逃避をしたいがあまりに考えなしに動いたからなぁ

お互いの名前も、職業も、なんなら連絡先も交換してない。


「多分もう一生会わないかもね」
「えぇ〜めっちゃ面白そうな人なのに…もったいないね」

なんてケラケラ笑うてっちん。その後すぐ寂しそうな顔を浮かべて「私も一生会えない気がする…クマさん元気かなぁ」

そう言い使用済みの絆創膏を撫でるてっちん。

情緒激しいな…

どうやら、あの日のクラブで色々あったのは私だけじゃないらしい。

私と合流する前、酔っ払いの喧嘩に巻き込まれたらしく
とはいっても、暴れてた酔っぱらいに押し倒されて膝を擦りむいただけなんだけど…

酔っ払いをすっ飛ばして喧嘩を止めた上に
クマ柄の絆創膏を渡してくれた強面な男性に一目惚れしたらしい。

私以上に単純で心配になるよ…

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