一夜の運命。
チャイムが鳴って、インターフォンの画面を確認するとタツさんがいた。

お迎えの時間だ。



扉を開けて、

「タツさん。お久しぶりです」


と声をかけると、部屋の奥からゴソゴソとうるさくなって、パタパタと小刻みに足音がした。



てっちんだ。




「っ…タツさん!!!お久しぶりです!!」


パーソナルスペースはどこへやら、ほぼゼロ距離でタツさんに詰め寄るてっちん。
興奮したウサギのように鼻をぴくぴくさせて、大きなウサギの耳がピーンと立ってるようにすら見える。



「…離れろ」
「えっ…」
「…タツ、さん?」


てっちんの呼びかけに「勘違いするな」と冷たく距離を取るタツさんらしき人。


え、どういうこと…

「悪い、仕事の電話してた。…え?何事?」



遅れて登場したヒロ。
救世主様に見えてきた。


「えっと…タツさんじゃあ、ないの?」
「あ、悪い。先に言うべきだった。こいつはタツじゃなくてリュウ。タツの双子の弟」
「俺とあのポンコツ兄貴を一緒にすんじゃねぇ」


えぇ…そんなこと言われても
瓜二つなんですけど…。

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