一夜の運命。
「タツさんは悪くない。私が断った」
「なんで?」
「必要ないから」
「でも、赤ちゃんもいるし大変だろ」
「私は妊婦であってケガ人じゃない。まだ元気に動けます」
「…心配なんだよ」


そんな悲しそうな顔されると気が引けるけど…

ダメ!譲らないよ!



「すでに衣食住のうち食住で助けられてる!もう十分だよ」
「良くない。また変な奴に絡まれたらどうすんだ」
「早々ないから、そんなこと」
「俺が会ってるうち1回は絡まれた後じゃねーか」
「うっ…」


確かに、輩に絡まれていたのを助けられたけど…



「…大丈夫だもん」
「っ…」


言い負かされそうになって、ヒロとの距離を詰める。



「でもやっぱ心配だ」
「もう、パパみたいな事言わないでよ」
「パパ…」


両サイドから吹き出す声がしてチラッと見ると
タツさんとリュウさんが肩を震わせていた。



「と、とにかく!送り迎えはいらないから!」



言うだけ言うと、返答をされる前に背を向けて2階へ向かった。



もう…

ヒロってこんな過保護なの?




サポートの限度超えてない…?


でも…パパは流石に言いすぎたかな…。
なんか思春期の娘みたいな返し方した気する…。


いや、でも…ヒロもヒロだ。

こちらは親しい隣人で程よく距離を保ちたいのに、あんなに心配されると調子狂う。



ん〜…でも、食住の救世主だしなぁ…。
助けられてるし…


服をランドリーボックスに投げ入れ、お風呂に入る。

一回、頭を落ち着かせた方がいいかも。



ん〜…後で謝りに行くか。







・
< 85 / 104 >

この作品をシェア

pagetop