一夜の運命。
「…頼むから、もう俺がいない所でしんどい思いをしないで。俺を頼って、甘えて」
「でもっ…申し訳ない」


居た堪れなくなって、ピアノに目線を戻すと

手が顎に触れて視線をヒロに戻される。



「俺がそうして欲しいから」
「っ…な、んで」
「ミアが大切だから」



真剣な眼差しにドキッとして、全身が熱くなる。


ヒロまで10cmの距離。



心臓の音が聞かれそうで、少し距離を取ろうと身を捩ると…


ガタッ…
「ひゃっ!」
「っと…」



2人で座るしてはサイズが小さい椅子から落ちそうになって

ヒロが咄嗟に私の腰をギュッと引き寄せた。


「っ…」
「…大丈夫か?」



距離を取るつもりが、さっきより近くなった、、、
< 89 / 104 >

この作品をシェア

pagetop