ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
夏凜に促され、海斗は少し照れくさそうにクレープの上半分を口に運んだ。

ふわりと広がる甘さに、海斗の切れ長の瞳が丸くなり、口元に白いクリームがちょこんとついた。

「……うまい」

「ちょっと、口の端にクリームついてるわよ。子供じゃないんだから」

夏凜が思わず笑いながらバッグから取り出したティッシュを手渡すと、海斗は慌てて口元を拭い、照れ臭そうにふっと吹き出した。

その瞬間だった。

海斗の顔から、転校先での挫折や孤独を纏っていたあの硬い影が、完全に消え去っていた。


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