ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
「くそっ……!」


海斗は奥歯を砕けんばかりに噛み締め、胸元の白シャツを鷲掴みにした。


痛い。


小5の夏、突然の告白にパニックを起こして逃げ出してしまったあの日の悔恨よりも、転校先で水泳の夢を断たれた時の絶望よりも、深く、鋭く胸が抉られていく。



もう二度と信じるまいと決めていたはずだった。


人に期待すれば、裏切られた時の痛みに耐えられなくなるから、前髪を伸ばして背中を丸めていたはずだった。


それなのに、夏凜の笑顔を信じて、名前を呼んで、心を開いてしまった。

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