ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
「……何か用でしょうか、二ノ宮さん」

氷の刃で切り裂かれたような、硬く乾いた声。


夏凜の呼吸が、喉の奥で詰まった。


「……え?」


二ノ宮さん。


あの夕暮れ、川風の中で優しく「夏凜」と呼んでくれたあの声が、まるで赤の他人に向けるような、よそよそしい敬語へと塗り替えられていた。


「な、何よその呼び方……。ウチ、アンタに話があって……」


「悪いけど、急いでいるので」


海斗は夏凜の言葉を遮るように、視線を床に落としたまま淡々と言葉を紡いだ。


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