ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
8-3. 後夜祭のペア決定
創立記念祭を週末に控えた金曜日の昼休み、校内放送からはプロム用のクラシック曲が優雅に流れ、中庭や渡り廊下には後夜祭のペア申請を済ませた生徒たちの華やいだ笑い声が満ちていた。
だが、教室の隅でランチボックスを開いていた夏凜の耳には、その陽気な調べのすべてが耳障りなノイズにしか聞こえなかった。
渡り廊下で海斗から投げつけられた、あの凍てつくような「二ノ宮さん」という敬語。
胸をえぐるような痛みを誤魔化すように、夏凜はフォークをきつく握りしめていた。
「――かのぴ、聞いてよ!」
教室の扉を勢いよく開けて飛び込んできた美玲が、夏凜の机へ駆け寄ってきた。
頬を朱に染め、興奮を隠しきれない笑顔。
その背後からは、あざとく首を傾げた妃菜が、ゆるめのカーディガンの袖を揺らしてニヤニヤとついてくる。
だが、教室の隅でランチボックスを開いていた夏凜の耳には、その陽気な調べのすべてが耳障りなノイズにしか聞こえなかった。
渡り廊下で海斗から投げつけられた、あの凍てつくような「二ノ宮さん」という敬語。
胸をえぐるような痛みを誤魔化すように、夏凜はフォークをきつく握りしめていた。
「――かのぴ、聞いてよ!」
教室の扉を勢いよく開けて飛び込んできた美玲が、夏凜の机へ駆け寄ってきた。
頬を朱に染め、興奮を隠しきれない笑顔。
その背後からは、あざとく首を傾げた妃菜が、ゆるめのカーディガンの袖を揺らしてニヤニヤとついてくる。