ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
第12話:世界で一番眩しい恋のランウェイ

12-1. ほどけた誤解

夜気を含んだ中庭の静寂の中、海斗の逞しい腕が、震える夏凜の身体をきつく抱きしめていた。

二人の鼓動が直接重なり合う。

夏凜の熱い涙が海斗のジャケットをぐっしょりと濡らし、掠れたしゃくり声が夜風に溶けていく。

ずっと自分を拒絶した憎い幼なじみ。

けれど、その胸板は悲しいほど温かく、夏凜がプロデュースしたシトラスコロンの爽やかな香りが、たまらない安心感となって全身を包み込んでいた。

「……悪かった、夏凜」

海斗の声が、夏凜の耳元へと降ってきた。
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