ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
不器用なぶっきらぼうさの中に、底知れない愛しさが滲んでいる。

夏凜は恥ずかしさに頬を赤らめながら、差し出されたその広い背中へ、そっと自らの身体を預けた。

ぐっと力強く、海斗の逞しい腕が夏凜の太ももを支えて立ち上がる。

視界が一気に高くなった。

首筋に回した夏凜の指先から、海斗の首筋の脈打つ熱が伝わってくる。



月明かりに照らされた中庭の石畳を、海斗は一歩ずつ、夏凜の足に響かないよう確かな足取りで歩み出した。

魔法が解けたあとの夜の暗闇は、もうどこにも存在しなかった。


世界で一番大好きな背中の上で、夏凜は静かに目を閉じ、その確かな温もりに身を委ねていた。


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