あえかなる君へ 心からの愛を
年明け、あーみゃとのコラボグッズ第三弾の製作が始まった。
フォロワーからのリクエストも多かったハンプティ・ダンプティのワンポイントミニタオルと、フローティングボールペンもラインナップに加えられる。

試作品が完成すると、早速あーみゃが社にやって来て紹介動画を撮影することになった。
隣にはまたしても赤井が並ぶ。

「みんなー、明けましておめでとう! あーみゃだよ。今年もハンプティと一緒に動画をじゃんじゃん配信するから、よろしくね。ではでは早速お知らせでーす」

当然グッズ第三弾の紹介をするのだと思って見ていると、あーみゃはとんでもないことを口にした。

「このたび、ここにいるハンプティ・ダンプティが、あーみゃのハンプティ・ダーリンになりましたぁー」

えっ!? と思わず声を上げそうになり、乙葉は慌てて両手を口元にやって小森と顔を見合わせた。

「みんな、驚いたー? あーみゃ、ハンプティにアタックしちゃったんだ。好きな人がいるんだけど、告白して断られたら悲しいなって相談したら、『あーみゃちゃんの告白を断る人なんていないから、大丈夫だよ』って言ってくれたから、『じゃあハンプティ、私とつき合って』って。『わたしの告白を断る人なんていないって、今言ったよね?』って、脅しちゃった。へへー」

そう言ってあーみゃが赤井に笑いかけると、赤井は困った表情を浮かべつつまんざらでもなさそうだった。

「と言うわけでー、グッズ第三弾もおすすめはハンプティのタオルハンカチとフローティングボールペンだよ。可愛く作ってもらったの。見て!」

白いタオル地に赤で小さなトランプの柄がちりばめられ、右下にハンプティ・ダンプティが刺繡されているハンカチ、それから持ち手部分が赤で上部はオイルの中をゆっくりとハンプティ・ダンプティが泳ぐように揺れるボールペンを紹介する。

「いいでしょー? これは絶対ゲットしてね! あとはね、なんとアパレル関係も次々作っていくよ。まずはTシャツとパーカー。Tシャツはこんなふうに、いつものあーみゃらしいラブリーなプリントが前面にあるんだけど、外タグに小さくハンプティをつけたんだ。あとはパーカー。これもバッと見はラブリーだけど、フードの端っこにハンプティがいるの。で、フードをかぶったら……ね? ハンプティがちょこんと頭の右側に乗っかるの。可愛いよねー」

あーみゃが実際にパーカーを着て赤井と微笑み合う。

「ハンプティ以外にも、トランプの柄やうさぎさんもあるから、好きなのを選んでね。早くしないと売り切れちゃうかもー?」

商売上手な一面も見せつつ、動画撮影は「じゃあ、またね。バイバーイ!」と二人が手を振って無事に終了した。

「ちょっと、あーみゃちゃん! いつの間に?」

カメラが止められると早速小森が詰め寄る。

「えへへー、びっくりした? クリスマスに一緒にお出かけして、その時に告白したの。ね? ハンプティ」

赤井は照れつつも「うん」と頷く。

「びっくりしたー。けど、なんかお似合い。いいよ、いい!」

小森が二人を見比べ、乙葉も「うん、お似合い」と笑いかける。

「でも本当に僕でいいの? 年も九歳離れてるし。嫌になったらいつでも言ってね。コラボグッズの販売期間だけの関係だって、ちゃんとわかってるから」

赤井がそう言うと、あーみゃはムーッと頬を膨らませた。

「私、そんな性格に見える? 好きでもない人に打算で告白するようなことしないよ? ちゃんとパンプティーのことが好きだから告白したんだよ」

あーみゃちゃん……と赤井が言葉に詰まる。

「ごめん、そうだよね。あーみゃちゃんは誰よりも素直で優しいよ。ありがとう」
「うん!」

笑みを浮かべる二人は、本当にお似合いのカップルだった。
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