あえかなる君へ 心からの愛を
それから二ヶ月後の十月、あーみゃと赤井の結婚パーティーがゲストハウスを貸切って行われることになった。
乙葉、柊、小森、君島、そして五ヶ月になる紗彩を連れて紗理奈も参加する。
柊が動画撮影を担当し、後日編集してSNSで公開することになっていた。
「森住、お料理持って来たよ」
カメラの横に待機している柊のところに、料理を盛りつけたプレートを持って乙葉がやって来た。
「ありがとう。うまそうだな」
「うん。ここに置くね」
白いクロスが掛けられたテーブルにプレートを置き、近くの椅子を二つ並べて二人で料理を味わう。
「この生ハムとスモークサーモンのクリームパスタ、絶品だよ。スペアリブも味がしっかりしてトロトロのホロホロで最高」
美味しそうに料理を頬張る乙葉に、柊は苦笑いしつつ「しーっ」と人差し指を立てた。
「ん? なあに?」
首をかしげる乙葉に、柊はカメラを指差す。
乙葉はハッとしたように口元に手をやり、顔を寄せて小声で話しかけてきた。
「ごめん、声入っちゃったかな?」
「大丈夫。編集できるし、そもそも今は歓談の時間だから音声は使わないと思う」
「そっか、よかった」
安心したように笑って、乙葉はメインテーブルにいるあーみゃと赤井に目を向ける。
「それにしてもお似合いだね。あーみゃちゃんはとにかくラブリーだし、赤井さんもそんなあーみゃちゃんをにこにこ見守ってて、なんて言うか、雰囲気とか空気感が一緒」
「ああ、確かに。赤井さんは歳の差を気にしてたけど、そんなこと全く気にならない」
「うん。あーみゃちゃんのご両親にも大喜びされたんだって。もっと理解不能で派手な装いの軽い男を連れて来るのかと思ったら、こんな立派な人と! って」
「ははっ、なるほどね。赤井さんのご両親も、あーみゃちゃんみたいな可愛い女の子がお嫁さんに? って驚かれたらしい。結婚も諦めてたのにって」
「よかったよね、お互い運命の人と巡り会えたって感じで」
「そうだな」
顔を寄せ合って耳元で話をしながら、柊は乙葉のきれいな装いに目を奪われていた。
ボルドーのワンピースは胸元がクロスしたVネックで大人っぽく、白い肌と鎖骨のラインが美しい。
髪はサイドを残してルーズに編み込んだアップスタイル、そして左胸にはあのピンプローチが輝いていた。
「堀井」
「ん? 何」
「今日、すごくきれいだ」
耳元でささやくと、乙葉は顔を真っ赤にして仰け反る。
「おっと、お皿が落ちるぞ」
右手で乙葉の手を押さえ、左手で身体を抱き寄せると、乙葉はさらに顔を赤くした上に涙目になった。
「な、な、何、どうしたの?」
「別に。お前こそどうしたの? なんか動揺してる?」
「いえ、どうもしてませんけど」
途端にスンと澄まし顔になる乙葉がおかしくて、柊は小さく笑う。
「可愛いな」
もう一度耳元でそう言うと、乙葉は言葉を失って固まる。
カメラを気にしてじろりと横目で抗議してくる乙葉を、柊は素知らぬフリでかわした。
乙葉、柊、小森、君島、そして五ヶ月になる紗彩を連れて紗理奈も参加する。
柊が動画撮影を担当し、後日編集してSNSで公開することになっていた。
「森住、お料理持って来たよ」
カメラの横に待機している柊のところに、料理を盛りつけたプレートを持って乙葉がやって来た。
「ありがとう。うまそうだな」
「うん。ここに置くね」
白いクロスが掛けられたテーブルにプレートを置き、近くの椅子を二つ並べて二人で料理を味わう。
「この生ハムとスモークサーモンのクリームパスタ、絶品だよ。スペアリブも味がしっかりしてトロトロのホロホロで最高」
美味しそうに料理を頬張る乙葉に、柊は苦笑いしつつ「しーっ」と人差し指を立てた。
「ん? なあに?」
首をかしげる乙葉に、柊はカメラを指差す。
乙葉はハッとしたように口元に手をやり、顔を寄せて小声で話しかけてきた。
「ごめん、声入っちゃったかな?」
「大丈夫。編集できるし、そもそも今は歓談の時間だから音声は使わないと思う」
「そっか、よかった」
安心したように笑って、乙葉はメインテーブルにいるあーみゃと赤井に目を向ける。
「それにしてもお似合いだね。あーみゃちゃんはとにかくラブリーだし、赤井さんもそんなあーみゃちゃんをにこにこ見守ってて、なんて言うか、雰囲気とか空気感が一緒」
「ああ、確かに。赤井さんは歳の差を気にしてたけど、そんなこと全く気にならない」
「うん。あーみゃちゃんのご両親にも大喜びされたんだって。もっと理解不能で派手な装いの軽い男を連れて来るのかと思ったら、こんな立派な人と! って」
「ははっ、なるほどね。赤井さんのご両親も、あーみゃちゃんみたいな可愛い女の子がお嫁さんに? って驚かれたらしい。結婚も諦めてたのにって」
「よかったよね、お互い運命の人と巡り会えたって感じで」
「そうだな」
顔を寄せ合って耳元で話をしながら、柊は乙葉のきれいな装いに目を奪われていた。
ボルドーのワンピースは胸元がクロスしたVネックで大人っぽく、白い肌と鎖骨のラインが美しい。
髪はサイドを残してルーズに編み込んだアップスタイル、そして左胸にはあのピンプローチが輝いていた。
「堀井」
「ん? 何」
「今日、すごくきれいだ」
耳元でささやくと、乙葉は顔を真っ赤にして仰け反る。
「おっと、お皿が落ちるぞ」
右手で乙葉の手を押さえ、左手で身体を抱き寄せると、乙葉はさらに顔を赤くした上に涙目になった。
「な、な、何、どうしたの?」
「別に。お前こそどうしたの? なんか動揺してる?」
「いえ、どうもしてませんけど」
途端にスンと澄まし顔になる乙葉がおかしくて、柊は小さく笑う。
「可愛いな」
もう一度耳元でそう言うと、乙葉は言葉を失って固まる。
カメラを気にしてじろりと横目で抗議してくる乙葉を、柊は素知らぬフリでかわした。